どうやら第二の思春期が来たらしい。

見た目はリア充完全武装。心は荒んだクリスタル。アラサー独女の日々。

アパレルやってるけど、ユニクロを崇拝している(その2)

ユニクロへの愛を一つのブログにまとめることなんてできませんでした。

2つ目のブログを書かせてください。

一つ目はこちらから

mhasepyon.hatenablog.com

 

Googleで「ユニクロ」を検索すると、ユニクロでお洒落にコーディネートなさっている奥様方のブログがたくさん出てくる。小物とのコーディネートを楽しんでいたり、メンズのニットを袖捲りしてこなれ感を出したりなど、本当にみなさん上手に着こなしていて感心する。あっぱれ。上から目線に感じたらすいません、そんなことはない、陰ながら勝手に同志を感じているのです。

フォトジェニックなユニクロはそちらに任せ、こちらはつらつらと溢れる想いを文字に起こそうと思う。

 

・ビバSPA

ユニクロを語る上でスルーできないのが、あの低価格である。まあ正直、3回ぐらい着ただけで毛玉ができる商品ももちろんあるが、でも基本的にあのクオリティがあの価格って安くない?例えばヒートテックなんかは、感謝祭を狙って買えばたったの990円だ。10月下旬〜4月あたりまで私は必ず毎日着用しているし、これに関しては洗濯を何度繰り返しても生地がしっかりしている。数年前からは「極暖」なるラインも登場した。これが本当に暖かい。初詣やどんと祭(知ってる?)の必需品である。ヒートテックの素晴らしい所は、下着として売り出すことはせず、あくまで「インナー」として売り出していることだ。

私の記憶する限り、暖かく発熱する素材というものは結構前から世の中に出回っていたはずだ。うちのお洒落おばばがその素材のババシャツとモモヒキを着用していたのを覚えている。しかしマジなババシャツだったから着る層は限られ、実際中年の母でさえそのうすら寝ぼけたベージュのババシャツを着るのを拒んでいたぐらいの見た目だった。

対してヒートテックはインナーと銘打っているだけあり、例えその上からジャケットやパーカーを羽織っただけでも全然普通だし、何より袖丈が少し短い仕上がりになっているので上に着た服の袖口から見えちゃうなんて心配もいらない。一体、日本国民の何割がヒートテックを持っているのだろう。私のように一人で数枚所持している者も少なくないだろうと予想している。

 

インナーひとつとっても、ここまでのこだわりようと、顧客満足度ユニクロには他にも多数のアイテムが存在するが、どうして一つにつきここまで注力できるのだろう。

 

答えはSPA(製造小売業)。メーカー→卸→小売りという往来の流れではなく、ユニクロで売っているものは全てユニクロが作っている。品質や価格をメーカーや卸などの他人任せにするのではなく、商品に責任や自信を持って作り出し、販売しているからこそ打ち出せる低価格なのだ。

いちアパレル販売員の私の意見だが、例えばお客様から商品の苦情を受けたとする。私たち販売員は、表面上は謝罪をしても実際には商品に関して責任を取るわけではない、お店としてのお客様対応はできるが商品に関してはできることには限りがある。最終的には作ったのはメーカーだし、で済ませてしまう部分もあるだろう。しかし消費者にとってそんないきさつは関係ない。

ユニクロは全てを手がけているから低価格で提供でき、自社で作っているから責任を持って商品対応ができるし、そんな姿勢が消費者に伝わるからこそ長年支持され続けるのではないだろうか。

ていうか極論、モノを売るってそういう姿勢をとるべきだよね。

 

・感じるぞ、愛

ユニクロに買い物に行った時、例え店舗型でもテナント型でも共通して目につくのは店員がハツラツと働く姿だ。いらっしゃいませの声出しはもちろん、〇〇がお得です、などの呼びかけが徹底されていて広い店内を回遊する際にとてもわかりやすい。

私この前、大型店に行った時によくよく観察してみたのだが、あの声出し、多分きちんと役割分担されている。大型店だったから店員が多かったのだが、むやみやたらと全員声出ししているのではなく、各売り場に配属されている一人または二人ぐらいが商品整理をしながら集中的に声出しをしている。多すぎる店員がみんな声を張り上げていて、なんだか居心地が悪いしうるせーなと感じてすぐに店を出ちゃった経験、ないですか?多分あれは的確な仕事の指示出しがされていないからスタッフとしてはとりあえず声出しするしかないのだと思うのだけど、ユニクロのように、声を出しながら整理する人、お客様対応する人、ミシンをやる人、レジの人、それぞれが自分の役割を与えられてそれを全うしているからお客としてもわかりやすいし、それにきっと店員としてもやりがいあるよね。

 

あとはレジ。週末なんかは集客が多いから必然とレジは長蛇の列になるのだけれど、並んでいる間に店員さんのレジさばきに見惚れること、ない?あれマジでプロの域。私もアパレルだからわかるけど、レジで服畳んで袋に入れるのって結構時間かかんねん。「タグ全部切って」なんて言ってくるおばちゃんもいるしさ。しかもユニクロってまとめ買いが多いと思うんだけど、無駄な動き一つせず素早く畳んでくれるからたくさん買ってもレジで時間を費やしたりなんてことはない。それに、まとめ買いのレジは会計の人、お包みの人というように二人で裁く店が多いのだが、ユニクロは基本一人。なのにあの早さ。そして、袋の口に止めてくれたテープも、後からお客が開けやすいようにテープの先を少し折り曲げてくれる。素晴らしくない?入店してから家に帰って開封するまで全てにCSが詰め込まれてる。そんな服屋、素晴らしくない?服屋だよ、服屋。

 

それもこれも、ユニクロで働く一人一人がきちんとした自覚を持って取り組んでいる賜物だと思う。自分のやるべきこと、どうしてこうしなきゃいけないかという理由、ユニクロとしての自信、そういうのが、管理職止まりにならずにちゃんと末端スタッフまで浸透しているってすごいことだと思う。私もアパレルで店長職をしていたことがあるからわかるけど、スタッフにその精神を持ち続けてもらうようにするのって、すごい大変なんだよ。例えマニュアル化されていたとしても、手を抜くスタッフだっているしさ。

 

・もはや一人勝ち

モノが溢れかえった時代。情報が洪水している時代。

この世の中のほとんどのモノは、無くても多分生きていけるもの。

そういう世の中で支持され続けるものって、一体なんなのか。モノをたくさん所有している消費者が、それでも欲しいと思うものってなんなのか。

私は、売る側が「これすごいんです。いいものなんです。」と信じて売っているものだと思う。自分たちが自信を持っていいものを売っているという確信が、現場の店長や末端スタッフにまで浸透しているもの。

その気持ちって絶対に消費者に伝わるし、逆に言うとその精神がお客様と接する現場スタッフに浸透していないと、絶対に売れない。消費者って、シビアだからね。

 

ユニクロが長年支持され続ける理由って、そこなんじゃないかな。ユニクロのこのアイテムは、こうだからとてもいいんだ、または、この価格だからちょうどいいんだ、という理由を消費者一人一人が持っているから売れ続ける。

安かろう悪かろうの時代はもう終わったって、アパレル販売員の私は思ってる。

消費者が選択できる時代に、儲けばかり考えずいかに消費者目線でモノを作り続けられるか。それができる店は、きっとこれからも支持され続けるんだろうな(上から目線)

 

ユニクロ、愛してる。